会計人コース 休刊。 忙しさに負けない税理士試験の勉強の心得とは?【会計人コース2020年2月号寄稿】

会計人コース(税理士受験生のための老舗月刊誌)が休刊!

会計人コース 休刊

中央経済社『会計人コース』2016年10月号(9月3日発売)に特集「第66回税理士試験徹底分析」が掲載されました。 今年の税理士試験で、与えられた資料から正解を導き出せないとして特に評判の悪かった、法人税法と消費税法については、解説を書いている講師が記事の中で疑問を投げかけていますので、ここに引用します。 公に出版され記録としても半永久的に残る誌面上で、専門家が実名で批判していることからも、客観的に見て税理士試験問題が如何に不適切な問題であるか、ということが見て取れます。 企画の趣旨としては、出題分析と合格への対策ですから、これでもなるべくマイルドに抑えて書いているのではないかと思われます。 出題の分析 理論問題 問1は、 ( 中略 ) 本試験の答案用紙だと、書き損じをした場合に書き直すためのスペースがない。 問1の答案用紙は、余白部分が非常に多いため、そのぐらいのスペース分の行数を増やすことは十分にできるはずである。 それにもかかわらず、解答できる行数が非常に少ないことを考えると、試験委員が採点を楽にしたいがために解答スペースを狭くしているとしか思えない答案用紙であった。 『会計人コース』2016年10月号 p. 15 解答欄が狭すぎる問題というのは、過去の試験、別の科目でも出題例があります。 理論問題では、暗記してきた法律条文をそのまま一言一句書き出すというありがちな解答の作成方法に対し、本当の法令の理解力を問うため、指定した分量での要約を要求するという問題の手法としてならば、良い問題としてありえます。 しかしながら今年の法人税法の問題では、そうではなく、試験委員が採点を楽にしたいがために、わざとミスを誘発するような解答欄を用意し、採点対象者を絞ろうとしている意図が感じられると、解説者は指摘しています。 計算問題 ( 中略 ) しかし、今年も残念ながら、問題文にところどころ雑な部分が見受けられ、説明不足のため、解答が分かれる箇所がいくつかある。 税理士試験の採点は、単に結果のみではなく、解答を導き出す思考過程や計算過程なども十分に考慮して行っていることから、その「解答を導き出す思考過程や計算過程」を見ているのであれば、複数解も納得できるが、解答スペースを考えると、「思考過程や計算過程」を見ている感じはしない。 受験生が混乱するので、解答は1つになるようにしっかりと問題を作成してほしいものである。 ( 中略 ) 受取配当金は、貸倒引当金が注記で記載されているのか、負債の部に計上されているのか不明である。 おそらく、どちらで解答しても採点されるかと思われる。 ( 中略 ) 前期以前の特記事項は、機械装置が「2. A社との取引」に出てくる機械装置と取得価額が同額であるため、同じものだと思った受験生が多かったが、これは前期以前に取得した機械装置である。 ただし、前期以前に取得した機械装置に気付いたとしても、いつ取得したかが不明であるため、未償却残額が算定できず、償却限度額が計算できない。 ここで合否が分かれることはないだろう。 ( 中略 ) デリバディブ取引は、売買目的有価証券に係る評価損の金額が「4. 受取配当金」に掲げるE社株式の前期末帳簿価額と当期末帳簿価額の差額と一致するが、当該評価損がE社株式に係るものなのか不明である。 ヘッジ自体は繰延ヘッジを適用すればよいが、評価損の処理をどうするかで判断がわかれるところである。 『会計人コース』2016年10月号 pp. 15-16 「単に結果のみではなく、解答を導き出す思考過程や計算過程なども十分に考慮して」というのは、「第51回税理士試験財務諸表論の模範解答及び採点基準の分かる文書の不開示決定(不存在)に関する件」として出された「平成15年7月24日(平成15年度(行情)答申第208号) 」の中で明らかさにされた「採点の過程について」という部分で使われた表現ですね。 しかし、この問題は、そのような「思考過程や計算過程」を見るにふさわしい問題ではなく、単に試験委員が雑に問題を作ったため、解答が複数生じることになってしまったと指摘しています。 機械装置については、問題の不備により償却限度額が計算できないため、「ここで合否が分かれることはないだろう。 」と解説者は言っていますが、希望的観測に過ぎません。 このようなずさんな問題を作る試験委員ですから、試験委員の頭の中で想定している答えだけを無理矢理正解にして、他の解答はバツにしている可能性も否定できません。 内容以上に解きづらさが際立つ、そんな試験だったのではないだろうか。 新設合併と吸収合併が立て続けに行われており、ただでさえ問題設定が複雑であるにもかかわらず、その上さらに資料の与え方がところどころ曖昧ときている。 資料の読み取りに時間を費やし、資料不備から判断に迷ってさらに時間を費やす。 内容とはかけ離れたところで、ジリジリとしながら戦っていた受験生が実に多かったのではないだろうか。 これも含めて試験ということなのだろうが、資料を落ち着いて整理できたかどうかという要素が大きく合否に影響してしまう残念な試験だったように思われる。 『会計人コース』2016年10月号 p. 20 消費税法は、異例ずくめの出題だったようです。 単に、過去に出題されたことがない設定が出題されたというだけで悪問ということはできませんが、それは試験で問う設定としてはふさわしくないから出していなかったものを、大胆かつ臆面もなく出題してきたということで、本試験で初めて見た受験者は大混乱に陥りました。 昨年度出題された事例が、すべて国税庁のHPにある質疑応答事例から何の捻りもなくそのまま出題されるという大変お粗末なものであったことを考えると、今年度に関してはそこまでの手抜きは行われなかったようである。 『会計人コース』2016年10月号 p. 20 税法科目の理論問題部分は、国税庁の課長級の職員が作問していると思われますが、去年ほどではないにしろ手抜きだと言っています。 ちなみに、昨年の相続税法理論、問2の「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の事例問題では、国税庁HPにある「結婚・子育て資金の贈与税の非課税のQ&A」に金額までほぼ同じ設定の事例がありました。 また、新設合併と吸収合併の両方が絡んだ場合の納税義務判定という論点も過去に出題されたことがない。 そういった意味では、解答するに当たって斬新な問題設定だったと言えるのかもしれない(実務上、このようなケースに遭遇する税理士はごく希だと思われるが…)。 ( 中略 ) ただ、意図してのことなのかどうかはわからないが、とにかく曖昧な資料が散見される。 比較的丁寧な資料を提供する受験専門学校の試験ではないので、本試験独特の大雑把な表現がなされたとしても、それはそれで割り切るしかない。 しかし、その曖昧な表現によって解答が分かれるのであれば、別解を認めてもらわないと受験生としては納得ができないであろう。 『会計人コース』2016年10月号 p. 21 この後誌面では、別解の生じる気になる箇所として大きく6つに分けて、疑問を呈している。 全部紹介したいところだが、長くなりすぎるのでここでは一部に留めたい。 気になる方はページ上部のリンクから本誌の購入を。 1 マンションAの販売収入 マンションを販売する場合、実務上の常識で考えれば建物部分と土地部分の一括譲渡となる。 したがって本問のマンションAの販売についても、問題上は特に指示されていないが、建物部分と土地部分の一括譲渡として処理することになる。 ( 中略 ) ところで、「マンションA(区分所有建物)」という表現が非常に紛らわしい。 ( 中略 ) 試験委員がどのような意図でこのカッコ書きを入れたのかはわからないが、本当に不必要な資料である。 2 ソフトウェアのリース料 所有権移転外ファイナンスリース資産につき賃借料処理を行っている場合には、その仕入控除税額について、その引き渡し時に一括控除するのか、会計処理に合わせて分割控除するのかはその事業者の選択となる。 さて、本問ではどちらを選択するのかの指示がない。 ( 中略 ) 問題上の指示がない以上、どちらを選択したにせよ、採点上は差をつけてはいけないものと考える。 ところで、分割控除と考えた場合、リース料のうち利息相当額は非課税として仕入税額控除の対象とはならないわけだが、当課税期間分の利息部分は一体どのように算出するのでああろう? ( 後略 ) 4 固定資産台帳 資料の与え方や解答用紙のスペースから見て、試験委員は調整対象固定資産に関する調整を論点として出題している。 ただ、どこまでを解答すればよいのかがはっきりとわからない。 ( 中略 ) しかし、受験生からしてみれば、目の前の資料を処理することで時間に追われ、そのような試験委員の出題意図までを考える余裕などはないであろう。 ( 中略 ) 過去の本試験においても調整対象固定資産の論点については、曖昧な指示のもとに出題された経緯があるが、このような曖昧な指示のもとに出題し、やたらと数だけ多くて、いたずらに時間を浪費させるような出題については到底賛成しかねる。 ( 後略 ) 5 国外移送 パソコンが自己の使用のために海外支店に向けて移送されており、その輸出の事実につき輸出証明もなされていることから国外移送の特例が適用され、そのFOB価格が課税売上割合の分母と分子に計上されることになる。 ところが、肝心なFOB価格が問題上どこにも示されていないのである。 ( 中略 ) ただ、おそらく受験生のほとんどが、解答上、課税仕入れ等の用途区分を明らかにしていると思われるが、万が一その用途区分が明らかにされていなかった場合、減点するのだろうか?全額控除方式の場合、計算構造上は用途区分を行う必要がないわけで、問題文の指示や解答用紙上の指示もない以上、減点を行うのは酷ではないだろうか。 ( 後略 ) 『会計人コース』2016年10月号 pp. 消費税法の内容を理解しているかどうかを競うのが本試験の本来あるべき姿であり、毎年、本試験を見るたびに理想からかけ離れていくようで悲しい。 『会計人コース』2016年10月号 p. 23 解説は「残念な試験」で始まり、不備だらけの問題にヒートアップしひたすら疑問を投げかけ、「理想からかけ離れていくようで悲しい」と締めています。 明らかに点の取れなそうなところを捨てて取れるところで点を稼ごうにも、これほど全編に渡って不備だらけでは、避けようにも避けて通れません。 受験者は問題の校正をやっているのではないのです。 一年間みっちり勉強をしてどんな問題にも対処できるように仕上げてきて、実際にこのような解答不能な酷い問題を出された受験者の内心たるや、推して知るべしです。 しかし、この記事を読んで「よくぞ言ってくれた」と溜飲を下げ、満足していては全く解決になりません。 この記事を材料に、国税庁、国税審議会に問題の不備を認めさせ、二度とこのような酷い問題を出題させないように約束させなければなりません。 まだ署名をされていない方は、ページ上部のリンクから署名サイトに飛び、是非とも一言残していっていただきたいと思います。

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会計人コース(税理士受験生のための老舗月刊誌)が休刊!

会計人コース 休刊

先日、ネット出調べ物をしていた際、たまたま下記案内に遭遇。 びっくりでありました。 税理士試験受験時代に毎月定期購読させていただき、学ばせていただいた雑誌でありました。 休刊という案内を見て、ショックでもありました。 ・・・「税経セミナー」は税理士試験、公認会計士試験及び日商簿記検定の合格を目指している方を対象にした受験誌として昭和31年に創刊いたしました。 学習のペースメーカーとして根幹となる部分をさまざまな角度から分析等を行い、試験に関連した法律や基準の解説もいち早く行うことで受験生の理解を助け、また、試験合格後の実務でも役に立つ情報を掲載してまいりました。 しかしながら、近年の社会情勢の変化、およびメディアの多様化など、雑誌をとりまく環境は厳しく、2013年9月号(2013年8月12日発売予定号)をもちまして、一旦、休刊することとなりました。 「税経セミナー」は休刊の運びとなりましたが,弊社におきましては,今後も税理士試験・公認会計士試験などの資格試験について,単行本やウェブサイトをとおして,さまざまな情報を発信してまいる所存です。 何卒,一層のご支援・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます・・・ 税理士試験に合格させて頂いたのもこの実施のおかげと言っても過言ではありません。 著名な税理士事務所に就職することができたのもこの雑誌のおかけであります。 この雑誌に、税理士事務所求人広告が掲載されていて応募させていただき、縁あって採用していただいたのを昨日のように記憶しています。 「税経セミナー」はぜひ復活して欲しいものですね・・・ 共にお世話になった「会計人コース」は現在も発刊されているので一安心でありますが。 月別アーカイブ•

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忙しさに負けない税理士試験の勉強の心得とは?【会計人コース2020年2月号寄稿】

会計人コース 休刊

会計人コース様から執筆の依頼をいただきました! さて、先日税理士試験に臨んでいらっしゃる方や税理士の方ならばほとんどの方が知っていると思われます中央経済社の「会計人コース」様からご連絡をいただきました。 どうやらブログを読んでいただいていたようでして、やはりコツコツと発信していた事は無駄ではなかったんだと。 ホームページリニューアルした時に記事が全部消えてしまったり、アメブロに戻ろうにもアメブロの記事も重複を避けるために消してしまったりと、泣きたいことはいっぱいありました。 しかしながら、心折れず続けていたことがこうして評価と言いますか、繋がると本当に嬉しいですね。 税理士試験情報誌では会計人コースが唯一の雑誌に さて、受験情報誌と言えば、「会計人コース」と「税経セミナー」という2大雑誌でした。 それ以外にもあったのかもしれませんが、私が税理士試験を始めた時は既にその2つだけでした。 執筆のお打ち合わせで知ったのですが、税理士試験情報誌のもう一つ「税経セミナー」は既に休刊になってしまったそうで。 年々の税理士試験の受験生の減少も響いているのでしょうね。 とにかく、今は会計人コースだけが唯一の受験情報誌となってしまったとの事。 受験生時代、理論予想号はすぐに売り切れてしまったなぁなどと昔の思い出を久々に思いだしたりしてました。 また、私の実家のある春日部の本屋ではいつも一冊しか入荷しなかったなぁと。 そんな思いでいっぱいの受験情報誌の一部に私の執筆が載ることとなりました。 まさか自分にお声がかかるとは思ってもおりませんでしたので、本当に嬉しい限り。 自分の受験生時代の経験もうまく反映しつつ、心理カウンセラーならではの話も載せたいところ。 載るのは「11月号」(恐らく10月発売)とまだ先ですが、原稿締め切りは今月なので頑張って完成させたい次第です。 リニューアルされた会計人コースを是非一度ご覧あれ! なお、会計人コースが今月(9月号)からリニューアルされたそうで、表紙がかなりかっこよい事になってましたので、是非読まれてはいかがでしょうか? 内容も毎月テーマが統一されたようで、更に受験生には読む価値が上がったと思います。 今月は正式な発売が試験後(既に発売してますが)ということで、スタート号で、税理士試験の「独学合格」を目指すことをテーマとしているようです。 それでは続報をお楽しみに! また載った際にはお知らせしたいと思います。 「高橋輝雄税務会計事務所」では税務を含め幅広く相談 をお待ちしております。 HPのトップはこちらからどうぞ ==============================> 【昨日の一日一新】 ・連結納税離脱の欠損金について調べる ・草加の回らない寿司屋 ・秘密計画遂行中 <==============================.

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