昭和 電工 日立 化成。 昭和電工、日立化成へのTOBを完了 :日本経済新聞

「化成」手放す日立 選択と集中狙いさらなる「売却劇」も?: J

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賭けに出た昭和電工の思惑 日立製作所は、今春から買い手を入札で募る手続きを始め、複数の事業会社や投資ファンドと接触し、交渉を重ねてきた結果、昭和電工が有力になった。 昭和電工は2019年11月26日、各種報道を受け、「企業価値向上を目的に、日立化成の株式取得を含め、常にさまざまな検討を行っている」とのコメントを発表。 株式公開買い付け(TOB)によって発行済み株式のすべてを取得し、日立化成を完全子会社化することも視野に入れているとみられる。 現時点の株価で計算すると買収総額は9000億円規模になる可能性がある。 日立化成はスマートフォン用の半導体の封止材、リチウムイオン電池の負極材など世界シェアの高い機能材料を持つ。 その買収には三菱ケミカルホールディングス、住友化学、三井化学など総合化学メーカーが関心を示し、中でも規模で劣る三井化学が最も乗り気だったが、今春に売却計画が報じられて以降、日立化成の株価は右肩上がりで上昇し、年初の1500円台から、直近で4000円台へと2倍以上の水準に上昇したため、断念したという。 そんな中、昭和電工は連結売上高(9900億円)に匹敵する巨額の買収という大きな賭けに出た。 成功すれば、売上高は単純合計で1兆7000億円と、1兆5000億円規模の三井化学、信越化学工業を上回る。 昭和電工はサーバーなどに使うハードディスクや製鉄用の黒鉛電極などで世界トップのシェアを持ち、日立化成の電池分野などでの競争力を取り込み、次の成長につなげる狙いがある。 一見強力な「日立化成」というカードだが... 日立製作所は鉱山で使う小型モーターの開発から出発。 戦後、高度成長の波に乗って重電から家電まで幅広く手掛ける総合電機として発展した。 バブル崩壊後の景気低迷のなか、グローバル化の荒波も受けて家電の低価格化などで収益が低迷したが、「総合」の旗を掲げ続けた。 それも、2008年のリーマン・ショックを受け、2009年3月期には7873億円という当時の日本の製造業として過去最大の最終赤字を計上するに及び、「選択と集中」に大きく舵を切った。 具体的には、事業や子会社の再編や売却を思い切って進めた。 2012年にハードディスクドライブ(HDD)事業を米ウエスタン・デジタルに売却、2014年には三菱重工業と火力発電事業を統合、2017年に半導体製造装置の日立国際電気などを米投資会社に、2018年にはカーナビのクラリオンを仏社に売却するなどの結果、かつて1000社を超えていた連結子会社数は2018年度末時点で840社にまで減少。 20以上あった上場子会社も、今や日立化成、日立金属、日立建機、日立ハイテクノロジーの4つだけになった。 日立化成は日立金属とともに、ものづくりの基礎である素材を担い、一見、IT時代にふさわしい子会社に思える。 ただ、これらの素材は景気変動の影響を受けやすく、安定して利益を稼ぐのが難しくなっていた。 日立化成の業績は、2018年度の売上高が6810億円、売上高営業利益率は5. 3%、2019年度の見通しも、それぞれ6400億円、4. 7%にとどまる。 投資家はすでに他の子会社に注目 日立製作所は2019年5月に発表した中期経営計画(2019~21年度の3年間)で、2018年度9兆4800億円の連結売上高を3年後に10兆円以上に、売上高営業利益率を8%から10%超に引き上げるという目標を掲げており、利益率が低迷する日立化成は、デジタル化の中で素材~製品という開発過程での相乗効果が低下していることもあって、これ以上持ち続ける必要性はないと判断したとみられる。 中期経営計画は低採算事業売却の一方で、強みがあるエネルギーなどのインフラで稼ぎつつ、IoTなどに重点投資する方針を明確にした。 具体的に、顧客の工場のデータを収集・分析して最も効率的に生産したり、鉄道運行で列車の本数を混雑度に応じて自動的に調整したりするといったシステムや、産業用ロボットを活用した高効率の物流システムなどを柱と位置付け、3年間で2. 5兆円の投資をする計画だ。 こうした流れの中で、日立化成の次は日立金属が注目されている。 10月、2020年3月期の連結最終損益の見通しを285億円の黒字から470億円の赤字に引き下げ、11年ぶりの最終赤字に転落する見込み。 にもかかわらず、売却の思惑から、株価は過去1年の1100~1300円のボックス圏の動きから、10月以降、右肩上がりに転じて足元で1500円台に乗せている。 同社も、日立建機も、日立ハイテクノロジーズも、売上高は7000億~9500億円の規模を誇る優良企業だけに、市場はその動向を注視している。

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昭和電工 日立化成の商号を変更、昭和電工マテリアルズへ

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業績のけん引役だった黒鉛電極の市況が急速に悪化している ただし新型コロナウイルスの影響が世界に広がり、主力の黒鉛電極の事業の先行きの不透明感は増している。 一方で半導体関連などは底堅く推移するとの見方も根強い。 電子部材に強みを持つ日立化成の潜在力を引き出せるか。 買収の真価が問われることになる。 3月24日から4月20日にかけて実施したTOBを通じ、日立化成の発行済み株式の87. 日立化成は4月28日付で筆頭株主だったの子会社から外れ、昭和電工の連結子会社になる。 今後は全株式の追加取得を経て、6~7月をめどに完全子会社になる予定だ。 昭和電工にとって今回の買収は社運を賭けた一手になる。 買い付け総額は約9600億円にのぼり、ほぼ全額にあたる資金をみずほ銀行や日本政策投資銀行からの借り入れや優先株発行による出資で調達した。 一方で、TOB実施を決めた2019年12月と比べれば昭和電工を取り巻く競争環境は大きく変わっている。 鉄スクラップを溶かすために使われる黒鉛電極は世界的な環境規制を背景に電炉の稼働が増え、18年12月期には連結純利益が1115億円の最高益の原動力となった。 ただし19年以降は米中貿易摩擦による世界経済の減速の影響を受け、20年2月にはドイツの部品工場などを閉鎖する方針を表明。 世界での生産能力を2割減らすといった構造改革を迫られている。 20年12月期の連結純利益予想は150億円。 さらに新型コロナウイルスの影響で世界経済の一段の減速は避けられず、環境は厳しさを増す。 この難局を乗り切るには、当初から掲げていたシナジー創出と社内融和をスムーズに進められるかがカギになる。 日立化成は半導体向け封止材など電子材料に強い。 昭和電工の森川宏平社長は19年12月に「買収により世界トップクラスの機能性材料メーカーになりたい」と強調した。 次世代通信規格「5G」など通信需要の増加などで半導体関連の成長は底堅いとされており、この分野でぶれずに成長戦略を描く必要がある。 さらに日立化成の連結従業員数は2万人超で、昭和電工の約2倍だ。 物流や調達の一体化によるコスト削減も見込むが、社内融和に時間を取られると収益力向上は遠のく。 事業の選択と集中も必要で、不採算事業のリストラも避けられない。 昭和電工は20年末にも新たな経営方針を表明する予定だが、それまでに社内に一体感を生み出すことができるか。 危機下だからこそ、経営陣の手腕が問われている。 (福本裕貴).

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昭和電工、日立化成にTOB

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「小が大を呑む」と話題に 昭和電工はTOB(株式公開買い付け)を2020年2月に始め、すべての発行済み株式の取得を目指す。 日立化成の株式の約51%を持つ日立製作所もTOBに応じ、持ち分全てを約4940億円で売却する。 買収総額が約9600億円にも達する大型買収だ。 発表日の時価総額で算定すると、約4500億円の昭和電工に対して、日立化成は約8500億円。 「小が大を呑む」と話題になった。 買い付け価格については、業界では「高値つかみでは」といった声も聞こえるが、昭和電工には強気になれる理由がある。 製造している黒鉛電極の引き合いが中国を中心に旺盛で、2016年12月期に約420億円だった連結営業利益を、17年12月期には約770億円、18年12月期には約1800億円まで押し上げる原動力となった。 黒鉛電極は電気炉で鉄くずを溶かすために必要となる素材で、昭和電工が世界シェアの約3割を占める。 中国では、高炉に比べて環境への負荷が軽い電炉への切り替えが進行中で、昭和電工はこの恩恵を受けることができたのだ。 だが、その切り替えが一巡すれば需要は落ち着く。 もう一つの主力製品であるハードディスク向け磁気ディスクも、記憶媒体の主流がハードディスクからフラッシュメモリーへ移行している中では将来性に限界がある。 昭和電工にとって足元の高収益は一時的なものであり、次の成長戦略を考えていたタイミングで日立化成が売りに出たのだ。 買収資金の借り入れが財務の負担になっても日立化成を手に入れたかった理由は、日立化成が手掛けるリチウムイオン電池向け負極材などの電子材料だ。 次世代通信規格「5G」の普及に合わせて伸びる分野であり、当面の成長が期待できる。 規模としては「まだまだ」 一方、日本触媒と三洋化成工業は2020年10月に経営統合して、持ち株会社の名称は「シンフォミクス」となる。 紙おむつに使用される高吸水性樹脂などの化学製品について、両社で技術の融合や生産体制の見直しを進め、経営統合から2年後をめどに両社が持ち株会社と合併する予定だ。 もっとも、これらの統合も、規模としてはまだまだだ。 日本触媒と三洋化成工業の年間売上高を単純合算しても5000億円規模、昭和電工+日立化成でさえ1兆6000億円規模であり、世界の化学メーカーと互角に競えるとされる3兆円規模には到底及ばない。 日本勢で3兆円に届いているのは三菱ケミカルホールディングス(HD、2020年3月期3. 7兆円の見通し)だけだ。 その三菱ケミカルHDは2019年11月、約56%を出資する上場子会社の田辺三菱製薬の完全子会社化を決めた。 これに次ぐ規模の住友化学(同2. 3兆円)、旭化成(同2. 2兆円)、信越化学工業(同1. 5兆円)などが、どういった手を打ってくるか、業界が注目している。

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